新劇場版☆ケロロ軍曹 復活して速攻地球滅亡の危機であります!を見た感想

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こんにちは。アニメブログを生業としているどやです。

夏の暑さも厳しくなってきた8月、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

僕は会社の同僚に1週間ぐらいリマインドし続けられた結果、泣く泣くケロロ軍曹の映画を見に行くことになりました。

しかも放映期間最終日に見に行ったのでまともな時間に放映している映画館が存在せず、夜の22時にわざわざ新宿まで出向く羽目に。

都会の映画館ってすごいんですね。僕が行った時間を最後にして閉館かと思いきや、裏で放映していたちいかわは1時間おきぐらいに夜中の26時までスケジュールがびっしりでした。

シアターから出てくる人間は漏れなくちいかわの感想で盛り上がり、周囲でポップコーンを抱えた人間は全員ちいかわが放映されるであろうデカいシアターに吸い込まれていきます。対する僕は端っこの方のちっさいシアターに入りました。

シアターに入った瞬間、中に3人ぐらいしかいなくて思わず笑ってしまったんですが、最終的には何と20人近くの入りになっていました。 僕の想定の10倍ぐらいいてかなりびっくりした。

やっぱり最終日だからみんな駆け込みで見に来たんですかね?

それか二次会の宛てがなくて一旦映画館に駆け込んでランダムにチケットを買ったのでしょうか。

この映画、以前からインターネット上で悪評だけは仕入れていました。 ただ、悪評の内容はどれもどちらかというとファンの怨嗟の声で、クソアニメだと断ずるような声ではなかったことだけ記憶しています。

かくいう僕とケロロの関係はどうかと言うと、アニメ放映当時は小学生ぐらいで、ケロロのアニメは見ていたような記憶がぼんやりとだけ残っています。 ケロッとマーチとかはめちゃくちゃ歌えるから多分かなりちゃんと見ていたと思いますが、細かい設定とかは憶えてないですね。

さて、前置きが長くなりましたが以下に感想を書いていきます。

感想

何か思ったよりクソではなかった。

いやまあクソかクソでないかの2択で言えば間違いなくクソではあります。そこには何の疑いもありません。

ただ、僕がこれまで見てきた数々のクソアニメ映画と比べると瞬間風速に欠けるというか、慢性的にぬるい風が顔に当たるような絶妙な不快感がありました。まさに夏の夜みたいな。

まず、この作品を詳しく語るには福田雄一という映画・ドラマ監督の話をする必要があります。あまりしたくないですが。

今回のケロロはこの福田雄一が監督を務めているんですが、彼はナレーション芸であったり、俳優のアドリブ、パロディみたいなネタをこれまでの過去作でも多発しています。

まあこれも正直ドラマで見る分には面白いとは思っていて、僕も勇者ヨシヒコとかはかなり好きな方です。

しかし、今回のケロロでも全く同じことをやっています。

そして、アニメでこれをやると突然寒い。夏なのに。

ケロロ軍曹が原作からしてガンダムなどのパロディを取り入れていたという微妙なコンテキストもあり、大量のパロディ(しかも福田監督が過去に監督を務めた自分の作品)が無造作に入って来るともうめちゃくちゃです。

ケロロそっちのけで実写版銀魂のキャストをアニメ作画に落としこんだ銀さんや新八などが出てきて、全く本編と関係なくうだうだやっているシーンなどが突然差し込まれます。

存在しない記憶すぎるだろ。

ちなみにパロディネタで特に面白かったのは、ちいかわ*1が出てきたシーンと、佐藤二郎*2が出てきたシーンです。どっちも完全に作品と関係ない文脈で面白くてそこだけ笑ってしまった。

あと妖怪ウォッチも出てきたけど、それはアンタ作ってないだろ。

一応スタッフロールにレベルファイブとかが協力として載っていたので筋は通しているっぽいです。偉いですね。

エヴァも出てきたけどスタッフロールにいなかったから多分カラーには筋通してないっぽいです。偉くないですね。

さて、この作品の絶妙な不快感はナレーションにもあります。

慢性的にぬるい風が顔に当たるような絶妙な不快感の8割ぐらいはこれによるものなんですが、森本レオになりきれなかった何かみたいな謎のメタいナレーションが都度都度差し込まれます。

これが本当にキツかった。何かパロディネタが出るたびに「えぇ、それやっちゃっていいんですか?」みたいな、中学生のオタクみたいなリアクションが発生して、映画への没入をとんでもない頻度で阻害してくる。

パロディで笑い取りたいなら覚悟持ってパロディして欲しくて、予防線みたいなナレーション入れないで欲しい。

ちなみに一番めちゃくちゃだなと思ったのは、キャラに何らかのギャグを言わせてナレーションに「滑ってますよ^^;」みたいな冷笑コメントさせてた箇所です。

これ本当にヤバくて、おもんないギャグを自分でキャラクターに言わせておいて自分で冷笑してるの怖すぎる。 しかもその冷笑込みで面白いと思って作ってるんだろうなというところまで込みでとんでもない話だと思います。

なろうアニメとかでもたまーにこういう「何こんな作品にマジになっちゃってんの?」みたいな作者の一線引いてますよアピールが入ることあるんですが、そういうのを見るたびに大冷笑しそうになる。僕はこんなにも熱血系なのに。

せっかくなのでストーリーについても軽く触れておきましょう。

全体の流れとしては劇場版アニメあるあるという感じでオリジナルのボスキャラが出てきて、ピンチになりつつも味方陣営がたくさん出てきて最終的には何とかするという話。 特に意外性のある展開はなかったが、そこまで話の筋は悪くなかったと思います。

やや面白かった話として、ラスボスが実は1人の宇宙人ではなく2人のケロン星人が肩車してマントを羽織っていたということが途中で判明するんですが、事前に配られた入場特典にその2人のケロン星人が載っており、なんというか、その、まあそういうこともある。

とはいえクレしんとかドラえもんと違って制作頻度の低いアニメ作品の劇場版って、本編キャラクターがいっぱい出てきてわちゃわちゃすることを期待されていると思うので、シナリオ自体はシンプルでもいいと思います。

まあ、だからこそ意味分からん本編関係ないキャラが無限に尺を取っていたのが許されないわけですが……

まとめ

この作品、思いのほか僕はクソと断ずることができませんでした。

いや、クソアニメではあるんですが、なんというかそれ以上に懐かしいという感情が前面に出てきてしまって、そういう気持ちにならなかった。

引退したスポーツ選手がエキシビションマッチしてて全盛期のプレイをしてなくても、「お~懐かしいな~」ってなる感情に近い。近いか?

ただ、これは僕がケロロの深いファンではなく20年近く前のガキの頃に、ゆるくアニメを見ていたような関わり方だったからかもしれません。 もし往年のファンであればぶちギレてパンフレットを破り捨ててしまうかも。

もし僕と同じようにこの映画で久々にケロロに触れる人であれば軽く予習をしておくと楽しめると思います。

妖怪ウォッチとちいかわと実写版銀魂あたりを履修しておくのが特にオススメです。

ちなみにシアターから出るときに、ふと劇場内を振り返ると爆睡してる客が何人かいたので、やっぱり総体としてつまらなかったとは思います。

*1:正確にはケロロがちいかわの被り物をかぶる。

*2:もしかして:夫婦別姓刑事

FP3級を受けた感想

この記事は何

FP(ファイナンシャルプランナー)3級を受けたのでその感想記事です。

別に会社で言われたとかではなく、完全に趣味の資格勉強です。

なんでFPなん?という話はあるが、何となく「なんか世間のメタは資本主義らしいけどお金のこと全然知らないな」と思ったという意外に理由がありません。 簿記などと比べて広く基礎教養が学べそうだったのもFPである理由の1つではあるかもしれませんが。

ちなみに別にあんまり資本主義の話は出てきませんでした。

本編

前提

感想を話す前に、まずFP3級について簡単に説明します。

FP(ファイナンシャルプランナー)の定義を日本FP協会のHPから持ってきました。

人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法を「ファイナンシャル・プランニング」といいます。ファイナンシャル・プランニングには、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識が必要になります。これらの知識を備え、相談者の夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートする専門家が、FP(ファイナンシャル・プランナー)です。

要するに個人(や法人)のお金に関する幅広い知識を持ってアドバイスを行う人たちです。

さて、今回はFPの中でもFP3級の資格です。 FP3級で取り扱う範囲は上の中にも書かれていますが、大枠以下の通りとされています。

  • ライフプラニングと資金計画
  • リスク管理(主に保険)
  • 金融資産運用
  • タックスプラニング
  • 不動産
  • 相続・事業継承

こうして眺めるとめちゃくちゃ幅広いですね。

試験概要としては「学科」と「実技」の2部に別れているのですが、ぶっちゃけどちらも選択式のみの筆記試験*1なのであまり違いはありません。

学科は全60問で得点率6割(60点満点中36点以上)で合格、実技は全20問で得点率6割(100点満点中60点)で合格で、両方ともに合格すると晴れてFP3級の資格が与えられます。

これ、学科の方は1問1点で60点満点なのに、実技の方は1問5点で100点満点だったのかなり謎。何で?

勉強

全問選択式で正答率6割とかいうの、実はあんまり勉強しなくても取れてしまいます。 実際、一冊教科書買ってぱらぱら流し読みしたあとに過去問解いたら6割ジャストぐらいだったので、まあそんなもんです。

ただ、個人的には資格取得は別に資格自体が目的ではなく、その過程で身につく知識と最終的にテストで良い点を取って気持ち良くなることに価値があると思っているので、6割では満足できず勝手に目標を8割に置いていました。

いや、というか4割間違えてるやつファイナンシャルプラニングできないだろ流石に。*2

そんなわけで全体としては大体30時間ぐらい勉強しました。

僕は教科書の内容を自分のノートに再整理することで暗記するタイプなので、それで教科書を一通り整理して、あとは公式で公開してくれている過去問3年分を2周しました。

いや〜それにしても現代の資格勉強は便利ですね。ChatGPTがあるのでわからない箇所を抽象的な聞き方しても答えてくれますし、何なら「FP3級の模試作成して」って言ったら作ってくれます。なんてこった。

というわけで、お金の知識を真面目に身につけたいのもあり、かなり真面目に勉強しました。

結果

土曜日にテストを受けられるセンターに行って、1時間ちょっとパソコンをぽちぽちしました。 本来は学科90分、実技60分なのですが、終わったら途中退室して次のテストを始めて良いらしく、合わせて1時間ぐらいで終わりました。

得点としてはこんな感じでした。

  • 学科:51/60点
  • 実技:85/100点

最近の資格試験ってすごくて、テスト受けたらそのまま画面にリザルト出てくるんですね。ドパガキに優しい。

目標としていた8割は超えましたが、9割には届かずといった成績でした。ぴったり8割5分ですね。

ちなみにまだ資格は発行されていないっぽくて、単純に筆記試験に通ったがFPではない謎のステータスらしい。

感想

FP3級、世間では簡単と言われていますが、個人的には結構難しかったです。

暗記しなければいけない範囲が広く、特に覚える必要のある数字がめちゃめちゃ多いです。 これ本当に多い上に紛らわしくて、「金額(や金額レンジ)」「面積」「月日」「期間」などをかなりの量憶える必要があります。

元々法律とかいうのが雰囲気で作られているので(過激な発言)、別に一貫性や何らかのロジックがあるわけでもなくひとまず憶えるしかない場合があります。

確定申告の期間は 2/16~3/15 なのに相続税の申告期間は 2/1~3/15 だったり、寡婦年金は婚姻期間10年以上なのに贈与税の配偶者控除は婚姻期間20年以上だったり、所得制限が1,000万円のものと2,000万円のものが混在していたり、意味が不明です。何らかの統一をしろ、マジで。

ここらへんをちゃんと詰め込もうとするとかなりの記憶力が要求され、かつ試験問題も適当な憶え方をしていると間違えやすい選択肢を用意していて非常に偉かったですね。

まあ、とはいえ選択式かつ正答率6割で良いというのが試験の難易度を下げています流石に。これ短答式だったり、必要得点率8割とかにするだけで突然高難度資格になると思う。自分が暗記科目苦手なの思い出した。

ちなみに個人的に勉強していて面白かった話もいくつかさせてください。

まず、保険や年金の制度上の男女差別が許容されているのが面白かったです。寡婦年金とかも露骨にそうですし、男女で掛け金違う保険が許容されてたり(平均寿命が女性の方が長いので仕方ないが)、現代の男女平等的価値観から見ると「お〜やっとんな」となる仕組みがちょこちょこありました。

個人が住宅を取得する際にかなり色々な税制上の優遇があるのとかも面白い。やはり国家基盤の安定化のために人々が衣食住足りているというのは重要で、そのための支援を手厚くしているんだなという印象を受けました。

あと、相続税の計算方法バカ難しくてアホなんかと思った。所得税も相当アホなんですが、相続税は頭数で割ってそれぞれ計算する -> 全員分を足す、みたいな操作を2回ぐらい繰り返してて最初ほんまに理解できなかった。シンプルにしろ税制は。

最後に少し試験内容にも触れると、個人的に好きな問題は「常識で考えればそらそうやろ」みたいなFPの倫理観などを問う問題です。サービス問題でもありつつ「あなたはFPとしてこういうことやっちゃダメですよ」というメッセージを感じて良いですね。

まとめ

ということで今回はFP3級を受けてみました。

普通にお金と法律に詳しくなったので、かなり面白かったです。

日本で生きていくのであれば必要な基礎教養という感じがします。 こういうの、高校の授業とかでやった方がよくないか?

ちなみにFP2級は企業財務なども試験範囲に入るらしく、結構興味があります。暇を見て受けてみたいですね。

メタ感想

書いてから気づいたんだけど、ブログの構成が論文すぎてワロタ

*1:CBT形式だとパソコン回答なので筆記でもないが。

*2:あと僕の人生で何らかのテストで得点率が6割だったこと3回ぐらいしかないので6割しか取れなかったら発狂する可能性があった。

2026春アニメを見た感想

この記事は、2026年春アニメ(4月~6月)を見た感想をランク付けしてまとめたものです。

今期、蓋を開けて見ると面白いラブコメ?(単に青春ものかも)が多かったのが偉いですね。 最近のラブコメは主人公が魅力的なケースが多く、やはり主人公は無味無臭黒髪やれやれ系ではだめであることがようやく世間に浸透したっぽい。

ランク付けはざっくりC~SSSです。 各ランクの大体の指標は次のような感じです。

C:順当につまらない。アニメ化した理由が不明。ただのクソ。

B:普通ぐらい。面白くないわけではない。つまらなくもないけど、B級の域を出ない。どちらかと言えばクソアニメかも。

A:順当に面白い。良作。

S:めっちゃ面白い。覇権枠。

SSS:きらりと光るクソ。

注意点として、ネタバレがあるし、僕個人の感想だし、好みをすごい反映しているし、あまり文章を練っていないし、普通にディスっています。

感想

C

インゴクダンチ(C)

これ、Cランクにするのかなり悔しいんだけど、別にアニメは面白くなかったと思う。 原作のトンチキさやスピード感を頑張ってアニメに落とし込もうとしてはいたが、やはり媒体が違うって難しい。

優木かながTwitterで「家族を人質に取られているわけではないです」みたいなこと言ってて、それが一番面白かった。

灰原くんの強くて青春ニューゲーム(C)

これ本当につまらなかった。令和のこの時代に、こんなに古臭くひねりのない青春ものが出てくるのびっくりする。 しかも王道ゆえに面白いということもなく、既視感の塊でつまらないとかいうかなり厳しい作品だった。

最後の3話ぐらいで知らんキャラが3人出てきて、急に主人公とバンド組み始めて驚愕した。

それまで別に音楽に傾倒している描写もなかった主人公が「音楽で世界変えるんだろ!?」とか言い出すので、久々に爆笑してしまった。何のアニメをしていらっしゃる方なの?

まだ『千歳くんはラムネ瓶の中』の方が作品として面白く作ってやろうという気持ちを感じる。

魔物喰らいの冒険者~俺だけ魔物を喰らって強くなる~(C+)

別に面白くはなかったけど、不思議と見れる作品だった。 主人公が一生魔物を食べて強くなる作品で、ダンジョン飯とありふれを足して2で割ったような作品。

特色として挙げられるとしたら、最近流行のガチ紙芝居アニメーションということ。おおよそポーションである。

予算ないなら無理にアニメ化しなくてもいいのに……

B

姫騎士は蛮族(バルバロイ)の嫁(B)

ポンコツ姫騎士の主人公が、蛮族(イケメン・年下)に言い寄られる話。 こうして改めて書くと実は女性向けだったのかもしれない。

ベースは基本的にラブコメではありつつ、ファンタジーとしての世界観はかなり丁寧に作ってあって良かったと思う。

ただ、アニメの尺では主人公の出身国にまつわるもろもろを解決するところまでいかなかったので、あんまり話進まなかったなという印象。

最初、主人公が鈴代紗弓だと思ってなくてクレジット見てびっくりした。

カナン様はあくまでチョロい(B)

ドストレートなラブコメ。ToLoveるとかあの手の作品の系列。

主人公もヒロインもサブキャラも登場人物全員アホで、コメディ部分がちゃんと面白かったのが良いと思う。

こういう深く考えずに見られるラブコメはなんぼあってもいいですからね。

マリッジトキシン(B+)

ジャンプ出身ラブコメ。

全体的にヒロインのキャラデザが良かった。やっぱり漫画原作の作品は映えるキャラクターデザインが多い。偉い。

キャラデザは良いんだけど設定とストーリーラインがちょっとう~んという感じだった。 暗殺稼業設定なので結構仄暗い話も出てくるはずなんだけど、全体的に設定がギャグに寄りすぎていたり、人が全然死なないなどもあり一見シリアスなシーンでも茶番を見せられているようにしか見えない。

ギャグ・シリアス・恋愛それぞれへの没入が欲しいんだけど、シリアスへの没入が一切ないせいで、その前後のギャグと恋愛部分も若干入り込みづらい。

ちなみに、城崎(CV:若山詩音)がひたすらに可愛い。何でこいつ男なんだ。もうこいつで良くないか?

A

あかね噺(A)

女子高生が落語をやる話。面白かったと思う。

ただ、全体的に話の起伏が弱めだった気がするな。強烈な挫折や主人公の圧倒的成長みたいなものがあんまり描写されず、今後のためのキャラクター紹介をやっているような印象だった。ここから多分面白くなっていくんだろうけど、アニメ時点だとそこまでかな。

あと、アニメの落語と言えば昭和元禄落語心中を思い出してしまい、あれに比べると流石に声優の落語の演技は微妙だった。山寺宏一や石田彰と比較するのも酷な話ではあるけど。

クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった(A)

最近のこの手の作品、きっぱりとヒロインが決まっているのが良いですね。

クラスで2番目みたいな謎のレッテル付け、どうせすぐうやむやになるんだろうなと思っていたが、割とそのあたりの設定にもちゃんと作中で触れていて偉かったと思う。

主人公の家庭環境が微妙で、そのトラウマがあるからヒロインと向き合えないみたいな話とかも割とキャラクターの背景をちゃんと作りこんでいて良かった。

ただ、要所要所で「そうはならんやろ」という展開が差し込まれているのだけご愛嬌かもしれない。

お隣の天使様と同じで、2期はもう見なくていい。1期の間にくっついてしまったので、ここからさきは一生イチャコラするだけである。

ポンコツ風紀委員とスカート丈が不適切なJKの話(A)

またも恋愛もの。堅物風紀委員とギャル(というほどでもない今どきのJK)の王道カップリングではあるが、ちゃんと王道を描き切っていて良い。

堅物風紀委員の方が成績が悪くて、JKの方が頭が良いとかも設定にちょっとひねりを入れていて良かったと思う。

告白を一瞬無かったことにするみたいなシーンがあり、「ま~流石にまだくっつかないか」と思っていたら「やっぱり付き合おう」ってなってびっくりした。これが令和のアニメーションや。見てるか旧世代のラブコメども。

最近の恋愛もの、マジでシュっと主人公とヒロインがくっつく。すごい。

S

Dr.STONE SCIENCE FUTURE 第3クール(S)

遂に完結した。Dr.STONE、最後の最後で現代科学を飛び越えていく話になるの本当によくできている。

よわよわ先生(S)

オレ悔しいよ、この作品にSつけなきゃいけないの。

不徳のギルド枠。肌色成分多めだが、ストーリーやキャラが魅力的で面白いタイプの作品だった。

ヒロインたちがかなり良い。主人公も良い。

オタクに優しいギャルはいない!?(S)

オタクに優しいギャルはいます!!!!!

オタクに優しいギャルが2人出てくる話。恋愛ものとして本当によくできていた。 いや~情景描写、関係性の移り変わりなど含めて本当によい作品だった。ナイス青春。

友人以上恋人未満みたいな関係でヒロイン同士が微妙に牽制しあいつつも、色々な思い出を積み重ねていき、その中で少しずつ関係性や矢印の大きさが変わっていく。

主人公の言動が毎回スパダリなあたりとかは、かなり着せ恋のごじょーくんに近い。

LIAR GAME(S)

原作がちゃんとしているのもあって面白かった。

僕はドラマ版しか知らなかったので、秋山がいいやつっぽい感じだったり、福永がオカマキャラだったりして驚いた。 これに比べると松田翔太がやっていた秋山、流石に胡散臭すぎておもろい。

「ナオちゃんってホントバカだよねぇ!」、アニメだとないっぽい。悲しい。

Re:ゼロから始める異世界生活 4th season(S)

リゼロ、やはりスバル君がとんでもない理不尽にぶち込まれて何も分からず混乱している状況が一番面白い。

水上都市編はあまり推理パートみたいなものがなく、基本的には最強手札のラインハルトが強欲をぶっ飛ばすだけの少年漫画だったが、今期はマジでずっと意味分からん展開が続いていて本当に良い。

砂漠を走っていたら謎の狙撃で壊滅させられ、流砂に飲み込まれたら瘴気で発狂し、塔に何とかたどり着いたと思ったら初代剣聖にボコられて、気付いたら記憶喪失で仲間を自分の手で殺した疑惑がある。

書けば書くほど詰んでるが、アニメの最終話で記憶喪失スバル君が覚醒したから多分ここから何とかなる。

黄泉のツガイ(S)

流石に面白い。

荒川弘、マジでずっと面白い作品作っててすごいんだけど、それ以上に感性が若者なのがすごいと思った。 ブラコンの妹とかツガイの細かい設定とか結構現代っぽい造形をしていて、ちゃんと令和の作品になっているのがすごい。

話のテンポ・起伏も抜群に良くて、流石と言わざるを得ない。2クール目も楽しみです。

とんがり帽子のアトリエ(S)

流石に覇権かもしれん今期。

少女たちが一生可愛いアニメ。

キーフリー先生、ニコニコのコメントでずっとロリコン呼ばわりされてて可哀想だった。 でもオレもキーフリー先生はロリコンだと思う、流石に。

未熟さゆえの苦悩、そこからの成長。友情。強大なで未知の敵との遭遇。絶望。 物語に必要なエッセンスが数多く散りばめられていて、世界の広がりと、展開のワクワクさで言うと今期断トツだった。

「魔法は魔法使いでなくとも陣を書けば誰にでも発動できる」という設定が判明した瞬間に「ワイだったらメモ帳に完成直前の魔方陣大量にストックしといて、インスタントに作れるようにするな」とか考えてたら、次の話でまさにそれが出てきてニチャった。

SSS

また殺されてしまったのですね、探偵様(SSS)

なぜラノベ原作の探偵ものは推理をしないのか(主語デカ)

もうどう考えてもたんもし(『探偵はもう死んでいる』)と同じタイプの作品の香りがプンプンしていたんですが、蓋を開けたら案の定だった。 そうそうこういうのでいいんだよ。よくはねぇ。

探偵主人公なんだけど、基本的には「犯人が主人公を殺しに来ることで尻尾を掴む(主人公は不死身なので一回殺されてもOK)」「犯人が突然自供し始める」のどちらかによって犯人が特定される。推理しろ。

そのため推理ものの醍醐味ともいえる「あー!!あれはこういうことだったのか!!」が全くない。

また、主人公が不死身だったり、他の人間も謎の超能力を持っていたり、めちゃくちゃな設定の敵がいるせいで何が起きても仕方ない状態になっており、推理もクソもない。 「この建物の間を飛び移るのは流石に難しい」みたいな話をしていたけど、「いや、この世界の人間結構出来る人いますよね?」ってなった。

女神「異世界転生何になりたいですか」 俺「勇者の肋骨で」(SSS)

久々に来たな、神クソアニメ。いや、(女)神クソアニメか?

毎話オムニバス形式で主人公が謎のオブジェクト(勇者の肋骨、魔王城の扉のドアノック、巻物の紐、決めポーズで発生する爆発と煙など)に転生しては、その世界をめちゃくちゃにしては再度転生待機所である女神の場所に戻ってくるというこれまで見たことのない作風。

アニメのキャプチャか?これが。

しかも毎話毎話制作してるプロデューサー?が違っており、画風も作風何もかも違う。というかそもそもアニメじゃなくて人形劇とか実写まであるし、本当にめちゃくちゃである。金かかってんな。

主人公は端的に言って日本語が分かるだけで話の通じない異常者で、女神が好きであるということしか分からない。

各話普通に面白かったし、最終回でそれまでの展開と設定の異常性について伏線回収されたのも含めてめちゃくちゃ良かった。何でだよ。

まとめ

今期、幅広い作品群があって豊作でしたね。 特に勇者の肋骨は稀にある本物の神クソアニメで、毎週楽しみにしていました。マジでオススメなので見て欲しい。

採用活動って“全部”なんだよね - TSKaigi2026でスポンサーしました

この記事は何

こんにちは、HERPでエンジニアマネージャーをしているどやです。

順調に仕事が増えていて、最近は会社のエンジニア採用の責任者になりました。つまりエンジニアが採用できなかったら腹を切る立場です。

もし少しでも転職を検討しているエンジニアの方がいたらぜひお声がけください。あなたの一声で救われる命があります。

さて、表題にもある通り、今回 HERP は TSKaigi2026 においてブロンズスポンサーとしてスポンサーをしました。 本当はブースありの上位プランで申し込んでいたのですが、大人気カンファレンスのため抽選になり、くじ引きに負けました。悲しい。

TSKaigiに限らず、最近HERPは技術広報の文脈でイベントのスポンサーや登壇、ブログ活動などの発信を増やしています。

僕個人の話をすると、これまで自チームのエンジニアとしてスカウトを送ったり選考業務をすることはあり、それこそが採用活動であると思っていました。 しかしいざ自分で全社採用の責任者をやってみると、「採用活動」の中には無限に営みがあることを実感しており、自分なりに整理しておきます。

スコープとしては主にスタートアップ・ベンチャーにおけるエンジニア採用を想定していますが、他の職種やフェーズでも一定適応し得る話があるとは思います。

本編

なぜ我々は採用をするのか?

すげー端的に言うと「会社がやりたいことをするため」というのが第一回答になると思います。

会社である以上何らかの事業を運営しており、その事業は無からは生み出されません。 AIだなんだと出てきている現代社会においても、事業を生み出すのは「人」ないしはその集合である「組織」です。*1

組織を構成するためには人をどこかから生み出す必要があるため、我々は採用をする必要があります。

何を当たり前なと思われる方もいるかもしれませんね。 ただ、日頃目先の採用目標などに追われているとこの観点が失われてしまうこともあるので、改めて立ち止まって何のために採用をしているのか考えることは意外と大事。

ちなみに極論技術が超発展して倫理観が終わった世界で、個人が自由にクローンを生み出せるようになれば別に採用活動しなくてもいいかも。 これに近しい話としてAIの話があると思っていて、どうなるんですかねこれから。

閑話休題。

さて、会社一般に当てはまる前述の動機に加え、やや特殊な(?)事情として、僕のいるHERPはHRドメインの会社でもあります。 会社のミッションは「採用を変え、日本を強く」、ビジョンは「すべての採用における意思決定を、その次の挑戦を生み出すものに。」であり、日々より良い採用を生み出そうと事業を運営しています。

僕は、まず初めに自社がそのビジョンに近づくための採用活動を実行し、お手本になるべきであると信じています。*2

そのため、AIがどれだけ出てきてもHERPは採用を辞めることはないとは思っています。

まあ弊社特有の話はさておくとして、組織を作る手段の1つとして採用をしており、それは事業を運営するためであるという前提は忘れずにいたいですね。

採用活動は“全部”である

僕はかつて1年ぐらいチームでエンジニア採用をしていたんですが、そのときに「採用活動」と言われても以下のようなイメージでいました。

「求人票書いてHRの人に投げて、スカウトとか送って、あとは選考して採用すれば終わり」

この理解でもあながち嘘ではないんですが、最近改めて全社のエンジニア採用をするにあたって、この解像度だと採用上手くいかないなという感覚を得るにいたりました。 上記の1フレーズに含まれる要素だけでもそれぞれに解像度があり、かつここにはない前後の話も大量にあります。

僕が考えている「採用活動」の全貌をざっと書き出してみたんですが、それだけでも以下のように無限のトピックがあります。

  • 組織設計・組織計画
  • 採用広報
    • 認知獲得
    • 技術戦略の策定
    • 登壇やブログ執筆に関する社内のカルチャー醸成
    • リファラルの仕込み
  • 選考プロセス
    • 現場巻き込み・歩留改善
    • 採用オペレーション
    • 採用基準の統一
  • 内定・内定承諾
    • 社内の人事制度整備・グレードごとの給与レンジの調整
    • アトラクト
  • 入社後
    • オンボーディング

網羅的かどうかは保証できていないので、抜け漏れあるかもしれないんですが、それにしたってとんでもない量がありますね。

採用活動って、大前提として「事業を作るための組織を作る営み」の一部分なので、事業計画や会社のミッション等から落としてきた「どういった組織にしたいか?」の組織設計の話が必要不可欠です。

このあたりはあんまり正解があるようなものではなく、一定信念に依存する(旗を立てる必要がある)ものもありますね。

hilinker.hatenablog.com

たとえば、弊社でいえばエンジニアが取り組むべき技術課題を整理しており、これらを解決していくために組織としてどんなケイパビリティが必要か?といった観点も組織設計に含まれています。

taketo957.hatenablog.com

そして組織の設計はスナップショットではダメです。組織の採用や既存メンバーの育成は一定のリードタイムがかかるので、「計画」の形で時系列のフレームを取り込む必要があります。

採用したいペルソナや計画ができたら、それを達成するための無限のアクションをやっていきます。 マジで採用ってアクション量なので「こんなもんかな?」って思っている10倍ぐらいアクションした方がいいです。

内訳としては、認知を獲得するための採用広報などの営みもありますし、内定承諾を勝ち取るために給与などの人事制度の調整も必要かもしれません。 アクションの詳細を書き始めると無限に書くことがあるので省きます。ただ、何はともあれ自分たちが定数だと思い込んでいる「アプローチしなければいけない領域」は結構あります。

加えて、僕は採用活動は「採用して終わり」ではなく、入社したあとの立ち上がり、活躍、そして退職して次の会社へと旅立つまで含めて採用活動だと考えています。

このあたり、採用目標をHRで追いかけていたりすると「採用したらOK!」みたいになってしまいがちではないでしょうか。 ここも最初に触れた通り、「何のために採用をするのか?」という大前段に立ち返ると自ずと考慮の中に入ってくる話ではあります。

揺り籠から墓場までよろしく、採用活動というのは極めて長いタイムスパンで続く大変な営みなんですね。

TSKaigi2026 にスポンサーしました

かなり唐突な章立てなんですがまあ少し待って欲しい。

HERPはこれまで技術的カンファレンスに積極的なスポンサーはあまりしていませんでした。 全くしていなかったわけではないんですが、都度ちょこっとスポンサーするという形で、社のメンバーを会社の金で送り込んだりはあまりしていませんでした。

ただ、直近エンジニア採用をするにあたって大前段の認知獲得が大きな課題の1つであるという仮説を置き、最近は色々なイベントのスポンサーをしています。

TSKaigi2026もその1つです。

HERPは昔からTypeScriptを主な技術スタックとして利用しています。 ところがHaskell の会社としての認知が強く、(良し悪しはあるが) 技術的に個性が強い会社だと思われがちではありました。

実際Haskellなどの関数型言語や思想が好きなメンバーは多いものの、HERPのメインプロダクト群はほぼほぼ TypeScript で書かれており、Haskellはごく一部でしか使われていません。

Haskellを期待して入っても「あんまりHaskellなくない?」ってなるし、「Haskell書けないと入れないんかな」みたいに思って敬遠する人もいたら、全体的に不幸です。

HERPとしては直近技術スタックの標準化も進めており、このあたりはエンジニアリング組織の責任者である taketoもブログを書いています。

taketo957.hatenablog.com

そういった採用市場における認知を一定再獲得するためにも、今回は TSKaigi に改めてスポンサーをし、かつ社内のメンバーも会社でチケット代を出して行ってきてもらいました。

弊社の新卒が2名登壇もしてくれており、当日 TSKaigi に行ったメンバーも色々な学びを持ち帰ってきたり、ネットワーキングをしてきてくれています。

2026.tskaigi.org

2026.tskaigi.org

イベントのスポンサーは、採用広報文脈での「認知獲得」「カルチャー醸成」や、育成文脈での「参加メンバーの成長支援」などを意図しています。

正直なところ、イベントのスポンサー単体のROIを計算すること自体はほぼほぼ不可能だとは思っています。

そのため、最初は僕自身 TSKaigi のスポンサーをすべきかどうか悩んでいました。 スポンサー金って上の方のプランだと結構高くて、本当にこれだけの金をかけてコスパに見合うのか確信するのが難しいんですよね。

ただ、実際現地に行ったメンバーが色々持ち帰ってくれていて、それが次のイベント開催や繋がり、会社のイベント参加へのカルチャー醸成などにつながっていくと思っているのでスポンサーをしてよかったと感じています。

今はスポンサー代金に見合う価値がある行いであると断言できるので、今後もやり続けます。

まとめ

TSKaigi のスポンサーは、採用活動(全部)における一部ではあるものの、重要な契機の1つだったなと思っています。

「採用活動とは“全部”である」「採用成果は無限のアクション量」、この2つを胸に今後も採用活動を頑張っていこうと思います。

何てったって、採用をミッションに掲げている会社が採用活動下手くそだったらカッコ悪いですからね。

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ということで、色々とイベント登壇の機会なんかもあるHERPは今後AIが来ようと採用を続けます。 ぜひ、AI時代の採用について話しましょう。

herp.careers

*1:少なくとも今はまだ。

*2:HERPの採用もお手本となるにはまだまだで、ここからより良くしていく伸び代がたくさんある。

旗を立てる

この記事は何?

こんにちは、株式会社HERPでエンジニアマネージャーをしているどやです。今日はアニメ感想家ではなくマネージャー人格の記事です。

前回、なんか仕事増えて大変だようみたいな記事を書きました。

hilinker.hatenablog.com

それに関連して、仕事について考えていることがめちゃくちゃ増えています。考えているだけだともったいないので、せっかくならブログ記事という形でアウトプットします。この記事はそれです。

「旗を立てる」、いわゆるリーダーとして方向性を示す営みについて最近考えていることがあり、この記事ではそれについての自分なりの考えを記載します。 あくまで僕の解釈なので、正しいとも限りませんし、状況や人によって変わるものであるとは思います。

もし似たようなことで悩んでいる人がいれば、思考を前に進める一助になれば幸いです。

旗を立てる

人を引っ張って行く(リーダーシップの発揮)のためには旗を立てる必要がある、というのは有名なたとえ話です。

ここで言う旗を立てるという言葉の意味は以下のような要素を含有していることが多そう。

  • チームとして目指すべき目標・方向性を決める。
  • チーム全員にその目標を信じてもらう。
  • チーム全員が全霊を以って目標を目指せる状態を作る。

3つ目の話はやや抽象的ではありますが、具体の手法で言えば目標への達成度合いを可視化するみたいな話もあれば、チームの心理的安全性を作るなんて話もあるかもしれません。*1

何はともあれ、目標を定め、チームメンバーがそれを信じ、実際のアクションに繋がっている状態を作るという実行まで込みで「旗を立てる」という行為です。 目標を立てるだけ立てて誰もそれを信じていなかったり、遂行されていなかったら意味がありませんからね。

ここまでは「まあそうだよね」という話なんですが、最近はこの「旗を立てる」にも実はタイムスパンによって意味合いが微妙に変わってくるなと思っています。時間軸によって旗を立てる行為が何に相当するか、自分なりの解釈を記述します。

短期(~1ヵ月か四半期ぐらい)

短期的なスパンにおいて「旗を立てる」とは、具体的にはマイルストーンやスケジュールを敷くという行為にほぼ一致すると考えています。

この時間軸では、旗(ゴール)は非常に解像度が高く、よほどのことがない限り大きな変更があることはありません。また「なぜこの旗を目指すのか」という根拠も、目の前の課題や進捗から論理的に説明しやすいため、メンバーにも納得感を持ってもらいやすく、具体の遂行のためのアクションにもつなげやすい。

もちろん、短期の計画は上段のロードマップや基本方針、事業計画などから降りて来て検討すべきではあるんですがそれらは言うても所与のもので、消費するコンテキストサイズもそこまで大きくないと思っています。

リーダーシップの入門編とも呼べる旗立て業かも。

中期(半年〜1年ぐらい)

中期的なスパンになると、旗の性質が計画から「ロードマップ」や「基本方針」へと変化します。

「細かなタスクまでは見えていないけれど、この半年〜1年で山をここまで登ろう」という、いわゆる「登り方」を示すイメージです。 不確実性は増しますが、それでもまだ「今の課題の延長線」にあることが多く、ボトムアップな課題意識から旗を形作っていくことが可能な範囲かなと思います。

個人的な体感としても、ここまでは現状を全部コンテキストにぶちこんで判断すると何らかのアウトプットはひねり出せるレベルかなと考えています。

まあ、スタートアップとかいうのは時間の流れ速すぎて1年ぐらいの計画立てるのが既に激ムズではありますが。

長期(1.5年〜数年ぐらい)

さて、問題はここからです。1.5年を超えるような長期のスパンで旗を立てる行為は、もはや計画の提示ではなく「信念の宣言」に近いものになるんではないかなと感じています。

これぐらいの長さになってくると、ボトムアップで積み上げていくのがキツい領域で真にトップダウンなアプローチというか、トップダウンのトップを自分で決めるアプローチが必要になってきます。

現在地から、もはや旗は肉眼で見えません。霧の向こう側を指差して「多分だけどさぁ、ここから30kmくらい歩いた先に旗があるから、みんなで歩こう!」と言い切るある種の「狂気」が必要なんではないかと思っています。狂気と呼ぶとおっかない言葉遣いではありますが、ある種周囲には理解しきれない自己確信のようなものかもしれません。

もちろん、ただ叫ぶだけでは誰もついて来ません。「何やこの頭のおかしいおっさん」ってなるだけなので、この見えない旗を信じてもらうためには以下のような要素が求められると考えています。

  • コンテキストの収集力: 今見えていない範囲の市場や技術の断片を拾い集めるアンテナと意識。
  • 信頼獲得能力: 「この人が言うなら、先にあるのかもしれない」と思わせる積み重ね。
  • 短・中期の見通し精度: 短期の精度低い人間の長期の精度が高いわけないので。

そして最後に何と言っても「胆力 = ある種の狂気」が必要。

もしかしたら、上の3つの能力はぶっちゃけ胆力が無い人間が根拠が無いと旗を立てられないからそう感じているだけで、最終無限の「胆力」さえあればOKという説もある。

いやまあ単なる狂人は多分人が付いてきてくれないんですけど、一方で狂気がない人間は薄弱な根拠で人を30kmも歩かせられない。

このあたり、世界への解像度が極めて高い人間だと本人としては一定の確信があるという話もあるかなとは思います。ただ、その視座で見出された根拠は、同じ視座の人間でないと根拠の妥当性を検証できないので、いずれにせよ薄弱ではありそう。*2

まとめ

この話、いわゆるボトムアップからトップダウンへの思考の変換みたいな捉え方もできるかもしれませんが、僕の認知はちょっと違います。

どちらかというと最後の「長期」の話はトップがあんま決まってないっすという話だと思っている。トップダウンのトップをお前が決めろという話に片足を突っ込んでいて、じゃあそのための導となるものは何かというとそれは会社のミッションとか、世界の今の姿とか、自分の中の根源的なモチベーションとかそういったものになっていくのかな〜と思う。

僕は結構ロジックボトムアップ型人間なので、近年ここの思考フレームの獲得に苦労しています。

急に僕が発狂して「30km先まで歩こうぜ!」って言い出したら「何言ってだこいつ」って思っても話ぐらいは聞いてあげてください。

*1:『急成長を導くマネージャーの型〜地位・権力が通用しない時代のイーブンなマネジメント〜』における「推進システム」の話が近しい。

*2:たとえば真に「幽霊」が見えている人間がいても、他の人には見えないのでそれを信じることはできない。

2026冬アニメ を見た感想

この記事は、2026年冬アニメ(1月~3月)を見た感想をランク付けしてまとめたものです。

今期はめちゃくちゃ豊作でしたね~本当に面白いアニメ多くて「秋アニメは何だったんだよ」になっていました。

不作と豊作が交互に来るの、交互浴みたいで整いますね。豊作ばかりだと身体が肥え太ってしまうので、緩急があった方が身体にもいいはず。

ランク付けはざっくりC~SSSです。 各ランクの大体の指標は次のような感じです。

C:順当につまらない。アニメ化した理由が不明。ただのクソ。

B:普通ぐらい。面白くないわけではない。つまらなくもないけど、B級の域を出ない。どちらかと言えばクソアニメかも。

A:順当に面白い。良作。

S:めっちゃ面白い。覇権枠。

SSS:きらりと光るクソ。

注意点として、ネタバレがあるし、僕個人の感想だし、好みをすごい反映しているし、あまり文章を練っていないし、普通にディスっています。

感想

C

勇者パーティを追い出された器用貧乏(C)

なんだったんだこの作品……

器用貧乏というか器用富豪だった主人公が、なんかパーティを追放されてから新しい仲間や教え子に慕われつつ無双する話。 話は特に真新しさがなく、キャラの魅力も薄い。キャラデザだけはいいが、誰1人名前を憶えられなかった。

なんか1人これみよがしに闇が深そうな元気っ娘がいたんだけど、主人公が「闇が深そうだ」「闇が深いな」って連呼しててめっちゃ笑ってしまった。そんな言わなくても見れば分かるわ。

貴族転生 ~恵まれた生まれから最強の力を得る~(C)

現代のなろうはここまで来たのか。

大体この手のなろうのタイトルって、「貴族転生~恵まれない辺境伯領だった俺が、最強の力でやり直す~」みたいなマイナスの状態からプラスに持って行く作りにすると思うんだけど、何とこの作品はプラスからさらなるプラスに持って行く話をしている。あくなき向上心がありますね。

本編はなんか主人公が一生「貴族の世界はこうだからうんたらかんたら」みたいな解説をして政治的な謎の根回しをし、偉い人(か取り巻き)が「そこに気付くとは流石ノア(様)だな(ですね)」って言い続けるだけのシーンが続く。これ本当にすごくて、なんか1話中に主人公褒めるセリフが3,4回あった回あったんだよな。

B

幼馴染とはラブコメにならない(B-)

ラブコメ枠ではあるが、明らかに真夜中ハートチューンに負けていた。 ヒロインのキャラクターは悪くないが、主人公が絶望的に魅力的でないのがキツい。

展開も「そうはならんやろ」というラブコメのお約束をずっとやり続けているが、それをギャグ的に書いているのか真顔で書いているのか判別がつかない。

ヘルモード ~やり込み好きのゲーマーは廃設定の異世界で無双する~(B+)

割と好き。

このタイトルは結構嘘で、何がヘルモードなのかはあんまり分からなかったが、一方で全然無双もしおらず、むしろ苦戦しているシーンが多い。謎。

好きなポイントとして、登場キャラクターに人間味があるのと、全体の話に一貫性があることが挙げられる。 全編通じて主人公が「レベルを上げる -> 召喚できるモンスターが増える -> 強い敵を倒す(苦戦する)」を繰り返していて、この手の作品にしては珍しく非常に一貫性がある。

頼む、大抵の作品は一貫性を持っていてくれ。

展開のスピード感もちょうど良い。幼少期もかなり丁寧に描写するし、少年期も色々な人との出会いや離別・成長をそれなりにちゃんと描いている。かなり偉い作品だったと思う。

人外教室の人間嫌い教師(B+)

にじさんじのライバーが原作を書いているということで、作品名自体は元々知っていた。 蓋を開けてみると、一昔前のラノベ作品という感じで割と良かった。

登場人物たちを「卒業」という形で入れ替えているのが独自性があって良かったと思う。 人間になるために人外(妖怪、動物の類)が学校の卒業を目指すというコンセプトを大事にしていて、ちゃんとキャラを卒業させる展開を入れるのは一貫性がある。

さっきからずっと一貫性の話をしているが、僕は作品の一貫性を大事にしていて、テーマとかぶれぶれな作品の評価がめちゃくちゃ低い、実は。

なんか生徒たちの声優が沼倉愛美とか福圓美里だったりして微妙にベテランだったのが謎だった。

A

ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-(第2期)(A)

ヴィジランテの2期。キャプテンセレブリティを中心にしたお話の展開で、コーイチよりもどちらかというとこっちの方が主人公だったのではないか?

地味に本編であまり描写されていなかったであろうイレイザーヘッドの過去話なども入っており、スピンオフ作品としてよくできている。

主人公があんまり活躍の場面がなかったので、めっちゃカタルシスある感じではなかったのが惜しい。

姫様“拷問”の時間です 第2期(A)

本当にずっと拷問(?)をしていてすごい。

正反対な君と僕(A+)

この手の群像劇ラブコメはなんぼあってもいいですからね。ホリミヤとか徒然チルドレンとか、この手の学園を舞台にした複数カップルできるタイプの作品はいつ見ても良い。

この手の群像劇ラブコメ、だいたいの作品がキャラクターの心理描写などが丁寧に描かれているんだけど、本作もちゃんと描写されていて良かったと思う。

ただ、昔は登場人物たちの色恋の進展をどぎまぎしながら見ていたのだが、最近はもう感性がおっさんになってしまい親が子供を見守るような目で見るようになってしまった。

それはそれとして平と東はいつくっつくんですか?

S

29歳独身中堅冒険者の日常(S-)

これちょっとSに入れるか迷ったんだけど、僕は明らかに面白かったと思う。どちらかというとタイトルで損をしているタイプの作品。

村の付き人として冒険者をしている主人公のおっさんが、小さい女の子(リルイ)を拾って一緒に冒険したり、生活したりする話。

タイトルと最初の設定から結構浅い作品だと思って見始めたんだけど、蓋を開けたら普通に親子ものだった。 最初はリルイを邪険に扱っていた主人公が何だかんだと面倒を見ていくうちに父性に目覚めていき、リルイを守ろうと動くようになっていく。

リルイの体質のせいで村が魔物に襲われていてもリルイに何でもないと嘘をついて一人で何とかしようとしたり、片腕を失ってもリルイを守ろうとしたりしており、マジで親子の話だった。

この作品のマジで偉い話として、最後の最後まで主人公がリルイを保護対象として見ていて、一切異性として意識していなかったのが良かったと思う。そこが面白さの根幹になっているといっても過言ではない。

おい、聞いているのかお前のことだぞ、うさぎドロップ。

勇者のクズ(S)

端的なタイトルだけど、主人公そんなにクズでもなかった。

設定とキャラクター造形が良い作品で、特に世界観は新しさを感じた。 現代日本風の世界で、勇者と呼ばれる人々と、魔王と呼ばれる人々が異能バトルをする作品。

勇者や魔王がE3と呼ばれる薬物で自己強化をして戦う近未来的な世界観であったり、全員剣を使っている理由が「E3による回復能力増加によって銃創や打撃などの小さい外傷はすぐに治癒してしまうため、大きな裂傷や部位切断が有効的だから」みたいなそれっぽい説明があるのかなり好き。

勇者刑の作者が原作をやっているらしいんだけど、世界観とか設定を作るのが抜群に上手いなと感じた。

綺麗にしてもらえますか。(S)

何故かわからないが面白かった。金目さんのキャラクターが抜群に良かったからか?

クリーニング屋の主人公が、街の人々との交流を通じて色々な日常に巻き込まれて行く話で、どこかP.A.Worksの作品のような空気感がある。 微妙な恋愛要素や、ちょっとしたミステリー要素(主人公の記憶喪失)などがあるのもマジでP.A.Works。

思い返してみると、普通に金目さんがめちゃくちゃ可愛かったので評価が高いというだけかもしれん。

葬送のフリーレン 第2期(S)

もはやコメントすることない。3期待ってます。

呪術廻戦 死滅回游 前編(S)

いや〜良かったです。今期、見せ場がおそらく4つあって、「真希の禪院家襲撃」「伏黒vsレジィ」「虎杖vs日車」「仙台結界編」。

真希の禪院家襲撃は演出や脚本がかなりクセがあって微妙だな〜と思っていたが、そのあとの3つの山場はマジで面白かった。

戦闘描写も分かりやすいし、テンポも良い。劇伴も良いし、最後の乙骨と石流の一騎打ちでOP楽曲流れ始めたときは「うお〜〜〜〜〜〜!!」ってなった。時代は冷笑ではなく熱血。 お前も今すぐ「領ォ域展開!!!」って叫べ。

日車の杉田の演技がマジで良すぎて、久々に声優の演技で泣きそうになった。あのシーンだけ全人類に見てほしい。

Fate/strange Fake(S)

成田良悟とFate世界の相性が良すぎる。

やっていることはかなりお祭り騒ぎで、12話かけてずっと新しい登場人物が出続けている。ちょっと減らした方がいいですよ。

AとBが戦う -> Cが介入する -> Dが現れてうやむやになる -> Eがなんか解説する

一生これを繰り返している。

メダリスト 第2期(S)

面白い!面白い!

失礼、アニメオタクの煉獄さんになってしまいました。

メダリスト原作何度も読み返すぐらいには好きなんだけど、アニメもマジで面白い。原作特有のスケーティングの演出を上手く映像に落とし込んでいて、やはり良い。

岡崎いるか、山村響なのめっちゃいいと思います(めっちゃいいと思います)。

【推しの子】第3期(S)

良かったと思う。原作と同じ流れは辿りつつ、有馬かなのヘイトコントロールなどを上手くしていてよいアニメ化だった。

ずっと鬱屈した状況から、アクアとルビィがお互いの前世に気付いて仲直りする場面へのカタルシスはすごかった。

伊駒ゆりえ、元々演技上手いなとは思っていたけど今期の演技もすごく良かった。

真夜中ハートチューン(S)

びっくりするぐらい面白かった。

この手のラブコメでヒロイン全員魅力的でちゃんと内容面白いの久々かもしれない。

何よりも主人公である山吹有栖のキャラクター性が本当によい。御曹司だけど驕らず努力家で、自信過剰でもあり、鈍感でもないが核心には気づかない。 この手のキャラクター性で男友達がいるのも良いと思う。そして実際面白い男すぎて友達がいるのに納得感もある。

だめだ、この作品の良いポイントを語ろうとしてもどうしても山吹有栖の良さを語ることになってしまう。主人公がこうも魅力的だとラブコメはこんなにも面白いのかという気づきを僕に与えてくれた。 もはやヒロインよりも魅力的なのではないか?

勇者刑に処す 懲罰勇者9004隊刑務記録(S+)

今期一番面白かったと思う。

死刑よりも重い罪を負った罪人、懲罰勇者として死んでも生き返らされて戦いを続けさせられる主人公たちの話。

1話が1時間ある劇場版仕様でかなり力が入っており、そこからもずっと減速しないまま最後まで走り切った。

1話の最後に大体の主人公のバックグラウンド(何故主人公が女神殺しをしたのか、味方陣営に敵がいることの示唆など)を開示しており「結構シュっと開示するな~」と思っていたら、そこからさらに謎が追加されていき世界観がどんどん深掘りされていく。 敵対勢力だと思っていた審判官の男が、どうやら敵とも言い切れないのか?みたいな微妙な感じで終わったのもマジで面白い。

キャラクターも設定も魅力的で、意外性のある展開や設定も多く引き込まれる。今期覇権だと思う。

SSS

お気楽領主の楽しい領地防衛~生産系魔術で名もなき村を最強の城塞都市に~(SSS)

タイトルから虚無系の作品であることは自明なんだけど、蓋を開けたらちゃんと虚無だった。

いやまあキツいタイプの虚無ではなく、日常系アニメーションをずっと脳に流し込まれるタイプの虚無ではあるんですが、当然虚無なので面白くはないです。

ふんわり追放の要素もあるんですが、なんかあまりにふんわりとしていてずっと忘れていた。 終盤にまた追放のくだり(主人公を辺境に追いやった父親の再登場)があるんですが、そのタイミングで「ああ、そう言えばいたなこんなやつ……」になった。

周囲のキャラクターの主人公ヨイショは結構厳しいものはあるが、一方で主人公が最強系ではなくてあくまで武具や設備を無限生成できるだけというのはバランスは良かったかもしれない。

OP楽曲がすごい癖あるなと思ったら作詞作曲ヒャダインでウケてしまった。久々に見た。

死亡遊戯で飯を食う。(SSS)

かなり反省をして欲しいアニメ。監督が自己表現をしようとした結果、何かよく分からないことになってしまった作品。

原作からして元々時系列が前後するタイプの作品だったのだが、そこにアニメ特有の意味深な”””オシャレ”””演出が合わさることで何もかもが分からない状態になった。 ゲーム(死亡遊戯)間の順番が前後するというのは別に良いと思うが、そもそもゲーム内の展開からして訳分からんのはダメだろ。

特に風呂場で殺し合うゲームが本当に何が起きてるか意味分からなくて、こんなツイートを呟いている。

エンタメとしての楽しみ方が本当に分からなくて、つまらない現代文の入試問題解いてるみたいな気持ちで最後まで見ていた。

まとめ

今期、結構アニメを見るのが後手に回ってしまって後からまとめて観るみたいなのが増えてしまいましたね。

まとめて見るとそれはそれで内容憶えてるからいいなと思った作品もありますあ、クソアニメに関してはまとめて見る必要本当になかったですね。憶えている必要がある要素が少なすぎる……

グッバイ1stラインリーダー、ハロー2ndラインリーダー

この記事は何?

こんにちは、株式会社HERPでエンジニアマネージャーをしているどやです。

普段はアニメを見たり、森羅万象の感想ブログを書いたりしているだけの人間ですが、実は平日は正社員としてお仕事をしています。

僕は元々HERPの新規事業の『ジョブミル』でエンジニアマネージャー(EM)をしていたのですが、2025年12月からややポジションが変わり今は複数事業を横断するEMをやっています。

いわゆる”昇進”というやつなのですが、それにあたって色々と仕事に対するスタンスを変える必要が出てきました。

1stラインリーダーから2ndラインリーダーになり2ヶ月ほど経ったので、何が変わったか、何に悩んでいるか書き記そうと思います。 1年後ぐらいに自分で見返して「なんぞしょうもないことで悩んどるな」ってなったらワイの勝ちです。

ちなみにまだ答えの出ていないトピックもいっぱいあるので、今後のどやさんの活躍に乞うご期待!

僕のざっくり経歴

  • 2023/11に2人目のエンジニアメンバーとして『ジョブミル』に参戦
  • 2024年末ぐらいから『ジョブミル』のEM
  • 2025年末ぐらいからプロダクト領域の複数事業を見る2ndラインリーダー

用語

1stラインリーダー/2ndラインリーダー

被マネジメント対象を直接マネジメントしているEMやチームリードのことを1stラインリーダーと呼んでいます。

これに対して2ndラインリーダーは自分の下に複数のチームがあり、各チームごとにEMやチームリードが存在しているマネージャーを指しています。

本編

改めて、1stラインリーダーから2ndラインリーダーになって2ヶ月ほど経ったことで、何が変わったか、何に悩んでいるかを書き記していこうと思います。トピックの粒度などはまちまちなのでご了承ください。

間接的なマネジメントが生まれる

これが一番大きいです。

基本的にEMに要求されるマネジメント領域は4つに分類されます。

  • プロダクトマネジメント
  • プロジェクトマネジメント
  • ピープルマネジメント
  • テクノロジーマネジメント

組織によってEMが要求される領域の広さ、重みづけは変わってくるとは思うのですが弊社はEMがえげつないマッチョであること*1が要求されているので、上記4つの全ての領域に対して責任を求められます。

一応、会社の期待する責任について、僕の認識としては以下のような優先順位かなと思っています。

プロジェクトマネジメント > ピープルマネジメント => テクノロジーマネジメント > プロダクトマネジメント

1stラインのEMをしていた頃は、これら全ての領域における状況を逐一僕が把握し、リスクや問題が発生したときには直接介入して解決することができていました。 実際、僕は結構個別の課題に対して直接コミュニケーションをとったり介入して解決することが多かったです。

しかし、2ndラインになるとそうともいきません。構造として僕の直下には各チームの別のEMが存在し、さらにその配下に被マネジメント対象の諸々が存在します。

それら全てを直接的に把握・管理するのは現実問題として不可能です。 極論、複数事業の全てのレポジトリに出されたPRをレビューできますか?という話をされたらいかに無理かがわかると思います。

ここで重要になってくるのが自分が直接コミュニケーションを取る1stラインリーダーたちです。 いくつか観点はあるんですが、以下のような状態を作りたい。

  • 明確に1stラインリーダーに期待・基準を伝え、それがメンバー全体にまで伝搬している。
  • 権限と責任が2ndラインリーダーからチームに移譲されている。
  • 上2つを満たした状態で成果が定常的に生まれている。

上を実現するためにスキップコミュニケーションや、状態把握のための仕組みづくりが必要なんですが、このあたりどうやると一番上手く回るのかはあんまりわかってないですね。

構造・パターンで捉える重要性が高い

人間のコンテキストサイズには限界があります。

もちろん、サボらずコンテキストに詰め込み続ける努力をすると意外とサイズはデカくなっていくんですが、そうはいっても複数事業の全ての事柄を仔細まで把握するのは困難です。

ちなみに最近、「コンテキストに入れる」と言ったときにグラデーションがあるなと思っていて、以下の順に要求するサイズがデカくなっていきます。

(小)

  • 起きている事象・現状を知っている。
  • 起きている事象・現状の意味を理解できている。
  • 起きている事象・現状について時間軸(未来)で捉えられる。
  • 起きている事象・現状について何らかの意思決定ができる。

(大)

ここで3つ目から4つ目に移るときに、突然要求されるコンテキストサイズが大きくなるなと感じます。 意思決定をする際にはより多くの要素をコンテキストに詰め込んで適切な決定する必要があるからですかね、多分。

もちろん、個人の努力としてコンテキストサイズを拡張する必要はあるのですが、それ以上に1つの意思決定が要求する情報量を減らす必要もあると感じています。

そのために個別具体の事象・事柄ではなく、事象をパターンや構造として情報を落として捉え直し、”画質の粗い”状態でも適切な意思決定をする能力が2ndライン以上のリーダーには求められます。

これに必要なのがレバレッジポイントを見極めることだと思っていて、例えば「インシデントが多い」みたいな課題があったときに「自動テストが少ないのではないか?」みたいな個別の話をするのではなく、「そもそも開発プロセスが整備されておらず、サービス品質を担保できる状態になっていない」みたいな、どの構造・パターンが問題を生んでいるかを睨む必要があります。*2

ここは突き詰めると事業責任者や経営者にも要求される能力*3だと思っていて、正解のない不完全情報ゲームを解く必要があり結構むずいなと感じています。

意思決定をしないことの影響範囲がデカい

僕は正直意思決定が苦手です。

内定出すときとか、チーム構成変えるときとか、プロダクト開発の優先度考えるときとかゲロ吐きそうになりながら意思決定をしています。

昔から何かしらの正解を探そうとしてしまう癖があり、どうしても正解がないタイプの意思決定に未だに苦心しています。

とはいえ前職で偉い人に言われた「自分の意思決定を正解にすればいい」という言葉にかなり救われており、最近は割と「まあでもオレが正解にすればいいしな、最終」というメンタリティになりつつあります。このメンタリティ、おすすめです。

techlife.cookpad.com

少し話題が逸れてしまったのですが、改めて表題を見るとちょっと不思議な書き方をしているのにお気づきでしょうか。 「意思決定の影響範囲がデカい」ではなく、「意思決定をしないことの影響範囲がデカい」と書きました。

まあ当然ながら2ndラインリーダーになると意思決定の影響範囲がデカいのは言わずもがななんですが、この2ヶ月で何らかの意思決定をすることより意思決定を先延ばしにすることの悪影響が死ぬほどデカいなと感じています。

僕が意思決定をしないことによって身動きが取りづらくなる人が増えてる感覚がある、ほんますまん。

ここに関しては意思決定のスピードと精度をもっと高めていかないと、2ndラインリーダーとしては落第だなと思っており要改善ですね。

採用しないと死ぬ

冒頭で僕は1stラインリーダーから2ndラインリーダーになったという話をしたのですが、実は半分嘘で、未だに『ジョブミル』の1stラインリーダーも兼任しています。

つまり1st/2ndの2つの性質を併せ持つ🖤なのですが、これによって業務量が爆発しています。

プレイングマネージャーの究極系みたいなもので、僕は未だに単一チームの諸々のマネジメントをしているし、PRのレビューをしているし、問い合わせ対応などもしています。 流石にメインの機能開発はやっていませんが、これは1stラインリーダーになった時点で結構そんな感じだったので、単に1stラインの仕事に2ndラインの仕事が乗っている状態です。

生成AIの登場で実装や調査を Claude Code に投げられるようになったとはいえ、1stラインリーダーを任せられるメンバーを採用するか育成しないと全然持続可能ではなく、いずれ崩壊します。

弊社はスタートアップなので、会社から「来月から2ndラインリーダーよろ!」みたいな感じでとんでもないスピード感でポジションチェンジの話が進みました。そこから採用するなどは当然間に合わず。

ちなみに、EMの採用は極めて難しいので半年前に打診されてても無理だったかも。

もっと採用に真剣になっておくべきだったなという反省がありますね。

まあ僕のケースはやや例外的とはいえど、2ndラインリーダーになって複数事業を見てみると「会社としてやるべきことに対して全然人足りてないな〜〜〜〜」という気持ちが強まりました。これも視座が上がったという話で、我ながらおもろいなと思っています。

まとめ

ということで、EM歴たかだか2年とかの人間が2ndラインリーダーになったことで感じている悩みなどを雑多に書きました。 まだ答えの出ていない問題もありますが、個人的には割とおもろい挑戦機会だなと思って取り組んでいます。

1年後ぐらいにこのブログのアンサーソングを書けていると良いですね。

ちなみに、厳密に言うとまだ1stラインリーダーをグッバイできていないのでタイトルは大嘘です。

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HERPのEMは型にハマったマネジメントをやればよいというものではありません。 そもそも組織的にもまだ未成熟で、型がない中で自分が型を作っていく、すなわちエンジニアリング組織を自分で育てていく必要があります。

自分でエンジニアリング組織を作っていく経験なんてどこでもできるようなものではないので、僕は面白い環境だと思っています。

「初めてラインリードになったけど何すればいいかわからん」「1stラインから2ndラインに上がったらコンテキスト終わったわ」みたいに、僕と同じく視座の変化に苦しんでいる境遇の人がいたら色々お話しできればなと思っています。双方向にお悩みをざっくばらんに話しましょう。

youtrust.jp

herp.careers

ちなみに僕はEM未経験で1エンジニアとして入社して、1年ぐらいでEMやらせてもらってるんでEM未経験でも「なんかEMとかいうの?やってみたいっすわ」みたいな人も歓迎しています。

herp.careers

*1:EMは「えげつないマッチョ」の略と言われている。

*2:これかなり言い訳なんですが、あんま良い例ではないかもしれない。

*3:経営者が生み出している会社のカルチャーとかモメンタムって「構造を作る」の究極系なんだなと気づいた。何故偉い人はこぞってカルチャーを作ろうとするのかようやく理解できた。