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こんにちは。アニメブログを生業としているどやです。
夏の暑さも厳しくなってきた8月、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
僕は会社の同僚に1週間ぐらいリマインドし続けられた結果、泣く泣くケロロ軍曹の映画を見に行くことになりました。
しかも放映期間最終日に見に行ったのでまともな時間に放映している映画館が存在せず、夜の22時にわざわざ新宿まで出向く羽目に。
都会の映画館ってすごいんですね。僕が行った時間を最後にして閉館かと思いきや、裏で放映していたちいかわは1時間おきぐらいに夜中の26時までスケジュールがびっしりでした。
シアターから出てくる人間は漏れなくちいかわの感想で盛り上がり、周囲でポップコーンを抱えた人間は全員ちいかわが放映されるであろうデカいシアターに吸い込まれていきます。対する僕は端っこの方のちっさいシアターに入りました。
シアターに入った瞬間、中に3人ぐらいしかいなくて思わず笑ってしまったんですが、最終的には何と20人近くの入りになっていました。 僕の想定の10倍ぐらいいてかなりびっくりした。
やっぱり最終日だからみんな駆け込みで見に来たんですかね?
それか二次会の宛てがなくて一旦映画館に駆け込んでランダムにチケットを買ったのでしょうか。
この映画、以前からインターネット上で悪評だけは仕入れていました。 ただ、悪評の内容はどれもどちらかというとファンの怨嗟の声で、クソアニメだと断ずるような声ではなかったことだけ記憶しています。
かくいう僕とケロロの関係はどうかと言うと、アニメ放映当時は小学生ぐらいで、ケロロのアニメは見ていたような記憶がぼんやりとだけ残っています。 ケロッとマーチとかはめちゃくちゃ歌えるから多分かなりちゃんと見ていたと思いますが、細かい設定とかは憶えてないですね。
さて、前置きが長くなりましたが以下に感想を書いていきます。
感想
何か思ったよりクソではなかった。
いやまあクソかクソでないかの2択で言えば間違いなくクソではあります。そこには何の疑いもありません。
ただ、僕がこれまで見てきた数々のクソアニメ映画と比べると瞬間風速に欠けるというか、慢性的にぬるい風が顔に当たるような絶妙な不快感がありました。まさに夏の夜みたいな。
まず、この作品を詳しく語るには福田雄一という映画・ドラマ監督の話をする必要があります。あまりしたくないですが。
今回のケロロはこの福田雄一が監督を務めているんですが、彼はナレーション芸であったり、俳優のアドリブ、パロディみたいなネタをこれまでの過去作でも多発しています。
まあこれも正直ドラマで見る分には面白いとは思っていて、僕も勇者ヨシヒコとかはかなり好きな方です。
しかし、今回のケロロでも全く同じことをやっています。
そして、アニメでこれをやると突然寒い。夏なのに。
ケロロ軍曹が原作からしてガンダムなどのパロディを取り入れていたという微妙なコンテキストもあり、大量のパロディ(しかも福田監督が過去に監督を務めた自分の作品)が無造作に入って来るともうめちゃくちゃです。
ケロロそっちのけで実写版銀魂のキャストをアニメ作画に落としこんだ銀さんや新八などが出てきて、全く本編と関係なくうだうだやっているシーンなどが突然差し込まれます。
存在しない記憶すぎるだろ。
ちなみにパロディネタで特に面白かったのは、ちいかわ*1が出てきたシーンと、佐藤二郎*2が出てきたシーンです。どっちも完全に作品と関係ない文脈で面白くてそこだけ笑ってしまった。
あと妖怪ウォッチも出てきたけど、それはアンタ作ってないだろ。
一応スタッフロールにレベルファイブとかが協力として載っていたので筋は通しているっぽいです。偉いですね。
エヴァも出てきたけどスタッフロールにいなかったから多分カラーには筋通してないっぽいです。偉くないですね。
さて、この作品の絶妙な不快感はナレーションにもあります。
慢性的にぬるい風が顔に当たるような絶妙な不快感の8割ぐらいはこれによるものなんですが、森本レオになりきれなかった何かみたいな謎のメタいナレーションが都度都度差し込まれます。
これが本当にキツかった。何かパロディネタが出るたびに「えぇ、それやっちゃっていいんですか?」みたいな、中学生のオタクみたいなリアクションが発生して、映画への没入をとんでもない頻度で阻害してくる。
パロディで笑い取りたいなら覚悟持ってパロディして欲しくて、予防線みたいなナレーション入れないで欲しい。
ちなみに一番めちゃくちゃだなと思ったのは、キャラに何らかのギャグを言わせてナレーションに「滑ってますよ^^;」みたいな冷笑コメントさせてた箇所です。
これ本当にヤバくて、おもんないギャグを自分でキャラクターに言わせておいて自分で冷笑してるの怖すぎる。 しかもその冷笑込みで面白いと思って作ってるんだろうなというところまで込みでとんでもない話だと思います。
なろうアニメとかでもたまーにこういう「何こんな作品にマジになっちゃってんの?」みたいな作者の一線引いてますよアピールが入ることあるんですが、そういうのを見るたびに大冷笑しそうになる。僕はこんなにも熱血系なのに。
せっかくなのでストーリーについても軽く触れておきましょう。
全体の流れとしては劇場版アニメあるあるという感じでオリジナルのボスキャラが出てきて、ピンチになりつつも味方陣営がたくさん出てきて最終的には何とかするという話。 特に意外性のある展開はなかったが、そこまで話の筋は悪くなかったと思います。
やや面白かった話として、ラスボスが実は1人の宇宙人ではなく2人のケロン星人が肩車してマントを羽織っていたということが途中で判明するんですが、事前に配られた入場特典にその2人のケロン星人が載っており、なんというか、その、まあそういうこともある。
とはいえクレしんとかドラえもんと違って制作頻度の低いアニメ作品の劇場版って、本編キャラクターがいっぱい出てきてわちゃわちゃすることを期待されていると思うので、シナリオ自体はシンプルでもいいと思います。
まあ、だからこそ意味分からん本編関係ないキャラが無限に尺を取っていたのが許されないわけですが……
まとめ
この作品、思いのほか僕はクソと断ずることができませんでした。
いや、クソアニメではあるんですが、なんというかそれ以上に懐かしいという感情が前面に出てきてしまって、そういう気持ちにならなかった。
引退したスポーツ選手がエキシビションマッチしてて全盛期のプレイをしてなくても、「お~懐かしいな~」ってなる感情に近い。近いか?
ただ、これは僕がケロロの深いファンではなく20年近く前のガキの頃に、ゆるくアニメを見ていたような関わり方だったからかもしれません。 もし往年のファンであればぶちギレてパンフレットを破り捨ててしまうかも。
もし僕と同じようにこの映画で久々にケロロに触れる人であれば軽く予習をしておくと楽しめると思います。
妖怪ウォッチとちいかわと実写版銀魂あたりを履修しておくのが特にオススメです。
ちなみにシアターから出るときに、ふと劇場内を振り返ると爆睡してる客が何人かいたので、やっぱり総体としてつまらなかったとは思います。

