2020秋アニメ を見た感想

この記事は何?

2020秋アニメを見た感想をランク付けしてまとめたものです。 ランク付けはざっくりC~SSSです。 各ランクの大体の指標は次のような感じです。

  • C:順当につまらない。アニメ化した理由が不明。ただのクソ。
  • B:普通ぐらい。面白くないわけではない。つまらなくもないけど、B級の域を出ない。どちらかと言えばクソアニメかも。
  • A:順当に面白い。良作。
  • S:めっちゃ面白い。覇権枠。
  • SSS:きらりと光るクソ。

注意点として、ネタバレがあるし、僕個人の感想だし、好みをすごい反映しているし、普段のアニメ映画レビューと違ってあまり文章を練っていないし、普通にディスっています。 アニメ映画はそれぞれクソ長感想文を記事に書いているので、ここでは割愛して総評でさらりと触れます。

感想

C

ぐらぶるっ!(C)

僕がグラブル遊んでないのもそうなんですが、それを抜きにしても別に面白くはない3分アニメ。 真面目な方のグラブルのアニメは結構面白くて好きだった。

レヱル・ロマネスク(C)

3分アニメなのにほぼ静止画だし、内容も面白くないし、キャラが可愛くない。 まいてつ原作なのに原作主要キャラクター出てこないし、ご当地アニメかと思いきやご当地ネタが雑だしで、何がやりたいのか分からなかった。 まあ、3分アニメだから許す。

くまクマ熊ベアー(B→C-)

きょむキョム虚無ホロー。

最初はBだったけどCに落ちた。 作画と声優がそこそこ良くて「熊」だったせいで誤魔化されていたが、慣れてしまえばクッソつまんなかった。 しかも、ただつまらない虚無であるだけでなく、なろうの悪いところ(イキリとか貴族とのコネとか噛ませとか雑店舗経営とか)がてんこもりで、キツさがすごかった。 まあ、最終話だけはちょっとだけ面白かったかも。

2期やるの嘘だろ。見なくちゃいけないのか?

B

ご注文はうさぎですか? BLOOM(C→B)

ご注文はうさぎですか? BTOOM (チノたちが突然無人島に拉致されて爆弾を使った殺し合いをさせられる)。

最初、虚無だなと思っていたけど同じクールにやっている他の虚無が強すぎて格上げされた。 どこかの話でココアがガチ泣きしてるシーンがすごくかわいかった。

単純に佐藤聡美種田梨沙佐倉綾音が好きなだけという説もある。

トニカクカワイイ(B+)

良くも悪くもずっと安定していた。 原作を読んでいて、「いや、この内容アニメ作れなくない?w」とか思っていたけど小綺麗にまとめられていて良かったと思う。 NASA君の声優が若干解釈違いだったけど、慣れたらこんなもんかとも思った。 鬼頭明里はマジでズルかった。サブキャラの声優も良かったです。

魔女の旅々(A→B-)

序盤は面白そうかなと思ったけど、途中からずっと微妙だった。 僕の好みもあるんだろうけど、まず旅ものなのに孤独感みたいなものがまるで無くて「えぇ……」って感じだった。 既知のキャラが2話に一回ぐらい出てきて再会するせいで、旅の一期一会感とか偶然再会できた感動みたいなものがまるでない。 もはや旅人というか観光客なんだよな。

雑百合も不快だったし、キャラクターの魅力もあまりなく、各話のパンチも弱いものが多かった。 イレイナは可愛かったけど、キャラクターとしての魅力はうーんという感じがした。 原作の地の文とかイレイナの独白がアニメ化に際して消えてしまったためか、キャラクターの掘り下げが甘かった気がする。

この手の作品だと、キノの旅がやっぱり比較に挙げられると思うんだけど、僕はキノの旅の方が好きだし面白かったと思う。

キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦(A→B)

みんな大好き石鹸枠。 結構好きなんだけど、途中からはしょうもなさが目に付くシーンが増えすぎてしまって微妙だったのでBにした。 僕の感性が死んだのかなとも思ったけど、今年ひゃんを見たときはしょうもないながらも割とちゃんとしてて偉いなと感じたので難しいところ。

ただ、作画もいいし、キャラクターはマジでかわいいと思う。 ミスミス隊長、今期一番かわいい。久々にアニメのキャラクターが大層かわいいなと感じた。

雨宮天にはポンコツキャラを演じさせろというのは古事記にも書かれている。 途中、和氣あず未が出てきて少しひりついた。

100万の命の上に俺は立っている(B→B+)

僕は好き。B+ か A- か迷った。作画と演出が良かったら A- だったかも。

今期、たぶん、100万、熊、神達の3作品で比較されることが多かったと思うんだけど、100万が断トツで原義面白かった。 かなり中二臭さはあるけど、僕は結構そういう中二臭さは好きなのであり。 主人公と周囲の強さのバランスがかなりとれていて、しょうもなさがあまりない。 作画が悪かったのは少し悲しいけど、まあ全然許容範囲。

カハベルさんが結構好き。 チャイカのフレドリカも好きだったし、サブヒロインで出て来る斎藤千和が好きなのかもしれない。

二期普通に嬉しいし、豊永利行が出るのでかなり楽しみ。

A

魔王城でおやすみ(A+)

ずっと安定して面白かった。さすが動画工房。 作画も声優もいいし、安定して見られる日常系。 ちゃんとギャグとしても面白いし、ほのぼのとしているし安定感がすごかった。 順当な良作。

落ちこぼれフルーツタルト(A)

百合きららかよとか思ってたけど、想像以上に面白かった。 僕の苦手な百合要素がふんだんに入っているんだけど、作中でキャラクターの異常行動に対してほとんど必ず誰かのツッコミが入るので見やすかった。 あと、ちゃんと百合を面白いギャグとして消化しているのも良かった。

最近、アイドルのライブシーンなんて大抵が3DCGになっている中、(CGトレスとはいえ)ほとんど手書きで書いているのは執念を感じた。すごい。

新田ひより、マジで久々に見たけど生きとったんかワレ。人生相談アニメーション2期はどこ……ここ……? あと、近藤玲奈白石晴香出てるアイドルものだし、実質シャニマスなんだよな。

いわかける(B→A+)

最初はそこまででもなかったけど、6話ぐらいの大会編から化けた。 めちゃくちゃしっかりとスポ魂をやっていて面白かった。最終話は不覚にも少し涙腺に来た。 作画は所々崩れてはいたが、決めるべきところではしっかり決めていた。

1回目の大会のときに、天才型の主人公が超大型ルーキーとして他のキャラクターたちにとってのラスボスになっていたのは、構図としてすごく良かった。 また、主要キャラ4人全員がそれぞれ1クールの間に挫折と成長をしっかりと描写されていて、マジで偉いなと思った。

あと、強豪校にいるラスボス的なライバルがめちゃくちゃ性格悪くて主人公のことを死ぬほど馬鹿にしてきているのに、噛ませじゃなかったのも好印象。こういうキャラ、噛ませにしたくなると思うんだけど、最初から最後まで本当に最強のラスボスとして立ちはだかっていた。 2回目の大会で、個人の総合成績としてはラスボスに敵わなかったが、一部の種目では勝てており、かつ学校団体成績ではラスボスの所属する強豪校に勝っていたというのも絶妙な塩梅だったと思う。

演出がやや謎でネタっぽかったことと、序盤の引きの弱さを除けばめちゃくちゃ良かった。 それさえなければSに昇格しても良かった。

P.S. 花守ゆみりが、「~~でやんす!」とかいうふざけた語尾のキャラクターを演じていたの許せない(かわいかったけど)。

禍つヴァ―ルハイト(A→S→A+)

ネトゲのアニメ化。方向性としては神撃のバハムートとかに近い、世界観だけ原作と共通のほぼオリジナルアニメ。 最初から最後までダークな雰囲気でかなり面白かった。 終盤は若干説明セリフが多いなとは思ったけど、全体を通じた脚本は抜群に良かったと思う。

ただ、残念なことに抜群に作画が悪かった。 今期一番作画が悪かったんじゃないかな……マジで後半ずっと崩れてて悲しかった。

花守ゆみり

ヒプノシスマイク(SSS→A)

まさかの SSS から出所するアニメが登場した。

2話の銀行強盗をラップで撃退するシーンは本当に今見ても笑えるぐらいだが、言ってしまえばそこがピークで、それからはツッコミどころはありながらも徐々に普通のアニメに遷移していった感がある。 特に、ディビジョンバトルが始まってからはツッコミどころはあれどラップバトル自体はかっこよかった。 一郎、だいす、社畜が特にラップ上手かったと思う。

いや、ツッコミどころはあるんだけどね……ラップと演出と後半の脚本はかなり良いので、流石に SSS ではないかなぁというところで落ち着いた。 最終回でOPでラップバトルするところは普通に感動した。

S

ダンまち3期(S-)

2期は何だったのってぐらいには面白い。 ぶっちゃけ2期つまんなすぎて途中で切っちゃったけど、3期はかなり面白かった。 使い古されたテーマとはいえ既存のキャラクターを動かしつつやってて、良かった。 まあ、ただ中盤から若干失速感はあったかもしれない。 日高里菜がかわいかった。

無能なナナ(S)

正直ノーマークだったが、1話の最後で一気に引き込まれた作品。 そこからも所々チープ展開はあったものの、設定と話はピカイチの面白さだったと思う。

ただ、タイトルが無能なナナだからナナが無能なのが許されてしまうのずるい。 ナナ、話の都合でめっちゃ有能だったり無能だったりとムラがあるように感じた。 ロジックではキョウヤが圧勝してるのに、ナナが運勝ちしてるシーンも多くて「うーん」という部分もあった。

とはいえ、めちゃくちゃ面白かったと思う。

戦翼のシグルドリーヴァ(S+)

女の子が可愛かった。 キャラデザがめちゃくちゃ良くて、かつ A-1 Pictures だから作画もめちゃくちゃ良かった。 長月達平脚本なので、ギャグとかが合うかどうかは人によるかもしれないけど、僕はリゼロのギャグも好きなので割と楽しめた。 全体的に主人公たちがちゃんと成長したり、悩んだりするのは良かったし、脇役の男たちも結構キャラクター立ってて好きでした。 死亡フラグをこれでもかと立てたキャラクターがしっかりと死んでいたのも、雑な逆張りに走っていなくて良かった。

あと、これだけ女の子出してこの手の作品なら雑百合したくなると思うんだけど、全然百合描写無かったのマジで偉いと思う。 雑百合に頼らない信頼関係や友情を描くのは難しいけど、しっかりと描写できていた。流石は長月達平

逆にいくつか気になったこととしては、まず世界観や伏線を壮大にした割には若干盛り上がりに欠けたかなと思う。 次に、キャラクターが男も女もあざとすぎるけらいがあるので、それが気に食わない人はいるかも。

ひぐらしの鳴く頃に:業(S++)

1期をちゃんと見ていることが必須だが、見ていればめちゃんこ面白い。 そもそもリメイクだと見せかけて完全新作だったという作品全体の仕掛けがひぐらしっぽくて本当に好き。 こういう、メタ的な仕掛けがある作品結構好きなんだよな。 本編も、1期の出題編をなぞりつつもほんの少し違う道筋を辿っており、既に結末を知っていても最後どうなるかハラハラできて面白かった。 完成度で言えば今期屈指。

呪術廻戦(S++)

ただただ面白くて完成度が高い。 今期、一番気合の入っている作品だった。 全てが高水準でまとまっているため、特筆すべきこともない。 覇権を1つ選べと言われれば流石にこれかな。

SSS

神達に拾われた男(SSS)

1話はそこまででも無かったが、2話以降から最高速度を常に保ち続けている化け物。 ヨイショの量と密度が尋常でない。吉幾三かよ。

出合頭に全てのキャラクターが「その年齢なのにすごいね!」って言ってくるのマジですごくてげらげら笑ってた。 若返り転生のフレームワークとして洗練されすぎている。

途中から雑店舗経営するのもなろうっぽくて笑えたし、アニメに登場するすべての要素が別に面白くなかったのでずっと笑顔だった。 なんか、途中で知り合った貴族共と「ここからは別々の道を行きましょう!」みたいな話をしてたのに、最終話まで全然分断しなくて何でだよっつってた。

声優だけは無駄に豪華で、早見沙織とか小野大輔とかの口からクソくだらねぇ異世界単語がぽんぽん飛び出て来るのが不快すぎて頭おかしくなりそうだった。

まえせつ!(SSS)

抱腹絶倒!

とかいうフレーズからOPが始まるが、どちらかと言えば片腹痛いが近い。

漫才アニメなのに作中の漫才が致命的につまらないとかいう、絶望的な作品。 漫才のつまらなさに隠れているが、別に漫才以外も面白くない。 虚無の二重構造。虚無のマトリョーシカ。虚無のミルフィーユ。

途中からはほんのわずかに面白いシーンがあったり、漫才もちょっとだけ笑えるものがあったけど、ぶっちゃけもう感覚が麻痺しているだけだと思う。 ニコニコの再生数が10000前後しかないの、しゃちバト、22/7に並ぶレベル。 後半、もはやつまらないことを分かって見ている人しか残ってなかったからコメント欄がすごい平和だった。

神様になった日(A→SSS+)

まさかの途中で SSS に投獄されたスロースターター。 Angel Beats、シャーロットと来て放たれた key オリジナルアニメ第三の弾丸。

流石にあれだけ散々に言われてたし、今回は終盤の超展開来ないだろうと思っていたが、9話ぐらいで来た。 いや、まあ、今回はカウントダウンもあったし割とマシで、しかもこれまでと違って残り3話ぐらいあるから学習してて偉いなとか思っていた。 ところが蓋を開けてみれば、そのあとのクソ展開が無駄に引き延ばされただけという地獄のような結果に終わった。 9話の急展開後、主人公含めた主要な登場人物が全員イカれており感情移入先が存在しないとかいう前代未聞の状態に陥ってしまった。

終盤があれだと、前半のギャグパートもゴミだし、仲間・友情・絆要素も浅くなってしまう。 感動ものって劇薬で、観客が一瞬でも作品から取り残されてしまうとシュールギャグになり果ててしまうんだけど、今作は見事にこれだった。

麻枝准も感動ものしか書けない制約があるから変な脚本書いちゃうんじゃないかな。

総評

今期は、アニメ映画も含めてマジで豊作だった。 順も逆もたくさんあって、本当に良かったと思う。久々に20本以上見ることが出来た。

ちなみに、日本沈没とか君は彼方にもそれぞれランクを付けるとすると、SSS+、SSS++かなぁ。 いや、クソアニメ映画強すぎるでしょ。 なんというか、君は彼方だけはマジで別格で、あれに比べたらまえせつも神達に拾われた男も霞む。何なら SSSS にしてもいいぐらい。

毎クールこれぐらいバラエティに富んだアニメがあるといいですね。 来期も楽しみです。